State-of-the-artを目指して

信州大学医学部保健学科同総会名誉会長 伊澤 淳
(信州大学医学部保健学科長/看護学専攻 成人・老年看護学領域 教授)


信州大学医学部保健学科同窓会のホームページをご覧いただきありがとうございます。令和5年4月1日より保健学科長に就任し、保健学科同窓会名誉会長を拝命した伊澤淳と申します。


 令和5年度、保健学科は新たな体制でスタートし、アフターコロナの日常が定着しつつあります。4月に歓迎した新入生は、全面的にコロナ禍だった高校3年間から心機一転して松本キャンパスでの大学生活を満喫しています。課外活動が再開し、全国の医療系学生との対外試合などに楽しく参加していることでしょう。


 さて、持続可能な開発目標の3「すべての人に健康と福祉を」を我が国において達成すること、そして2035年に健康先進国を実現するために厚生労働省は提言「保健医療2035」を発表しています。保健学科は、これらを実現する保健医療人の育成を使命として、学部および大学院における人材育成に取り組んでいます。また、医師の働き方改革を進めるための制度に基づいた医師のタスク・シフト/シェアにより、看護師ならびにメディカルスタッフは今まで以上に重要な役割を担うと想定されます。医療人のリスキリングやリカレント教育を推進することは医療の質的な向上に不可欠であり、保健学科は大学院教育の充実を重要なミッションとしています。全ての医療人が自身の専門領域を探究し、State-of-the-artを目指すことが大切であり、臨床実践とともに実践を通じた研究活動には、どの1つにも意義がある(Every single research matters)と考えます。


 保健学科では保健学科同窓会との協議を重ねて、今年度(令和5年度)より「保健学科同窓会若手優秀論文賞」を創設して、優れた学術論文を表彰する準備を進めています。研究を奨励し、成果の公表とともに栄誉をたたえ、受賞者及び関係者の研究活動を活性化することを趣旨とし、審査により各専攻から原則として1編を選出する予定です。詳しくは別途掲載する応募要項をご確認ください。毎年度の保健学科同窓会若手優秀論文賞が、次代を担う医療人の推進力となることを期待しています。


 スポーツ界では、日本人選手がワールドクラスで活躍していますが、科学技術や学術研究では、日本は世界の後塵を拝しつつあることが課題となっています。長野県を代表する保健学科の同窓生が、将来、自身の専門領域において国内外のリーダーとなって活躍し、さらに次の世代を育てる医療人に成長するように期待し、引き続き同窓会の皆様によるご支援ご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

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